身体に潜む危険とは? 高血圧の危険性

 

身体に潜む危険とは? 高血圧の危険性

 

高血圧は多くの現代人を悩ませている疾患です。高血圧についての基礎知識を確認したところで、高血圧症状の危険性について、これから詳しく見ていきましょう。

 

 

1.高血圧の何が危険?

 

よく高血圧症状は危険だと言われていますが、いったいなぜ危険なのでしょうか?分かりやすくするため、再び血管を水道のホースに例えましょう。

 

ホースの先をつまんで水を流すと、ホースがパンパンに膨らんでしまいますよね。これはホースにかかる水圧が、非常に高くなっている状態です。

 

新しくて張りのあるホースならその圧力に耐えられるか、その前にホースが水道から外れてしまいます。果たして古いホースならどうなってしまうのでしょうか。

 

おそらくホースがひび割れたり、裂けてしまったりするでしょう。傷んだホースでは高い水圧に耐えられないからです。

 

 

 

血管でもまったく同じことが言えるのです!血圧の高い状態が長く続くと、次第に血管内皮(血管の壁)が損傷して、もろくなっていきます。年齢が増せば増すほど、血管の耐久性も低くなっていくわけですね。

 

 

 

血管内皮が損傷を受けることで、何が一番問題になるのかというと、「プラーク」が生成されてしまうことなのです!

プラークとは簡単に言うと、「コレステロール(脂肪)」の塊のことです。

 

本来であれば、血管内皮がコレステロールの進入を防いでくれています。しかし、高血圧が慢性化した血管では血管内皮が傷んでいるので、血管の壁にコレステロールが付着してしまいます。

 

コレステロールが付着すると、当然ながら血管が狭くなってしまいます。先ほどの基礎知識で確認したとおり、流れにくい血管は血流を増やすことで改善しようとするので、さらに血圧が上がってしまいます。まさに「悪循環」というわけですね!

これが一般的に言われている高血圧症状を生み出している仕組みです。

 

 

 

2.血栓の恐ろしさ

 

問題はそれだけではありません!この「プラーク」は非常に厄介な存在で、これが剥がれたりすると、さらなる問題が発生してしまうのです。

 

プラークが傷つくと、損傷した組織を復元しようとして、「血小板(止血作用のある組織)」が集まってきます。すると「血栓」が生成されるのです。血栓とは、かさぶたと同じく血の塊のことです。

 

 

例えば、足を擦りむいてしまったら、しばらくするとかさぶたができます。

そのかさぶたは、いつの間にか無くなっていて、擦りむいた傷は綺麗に治っていますよね。通常は血管内でも同じことで、血栓は自然に溶けてなくなるのです。

 

ところが、現代人は「高コレステロール(高脂肪)」の食生活が多く、生活習慣も乱れていることが多いので、この「血栓を溶かす作用」が弱くなっています。そのため、いつまでも血管内の血栓が残っているということがあるのです。

 

その血栓が大きくなって血管を塞いでしまうことがあります。これが心臓の冠動脈で起きると、「心筋梗塞」になってしまいます。恐ろしいことですよね…。

 

 

心筋梗塞にはならなくても、血栓が剥がれて流されることもあります。

流された血栓はやがて脳の細い血管へ届いて、「脳梗塞」を引き起こします。

 

たとえ直ちに脳梗塞にはならなくても、「アテローム血栓性梗塞(いわゆる隠れ脳梗塞)」を引き起こして、「認知症」などの原因になることがあります。

 

このように、高血圧は非常に重大な危険性をはらんでいるのです。

高血圧症状を軽く見ていると、恐ろしいことになってしまうかもしれません…。

 

 

 

3.自覚症状

 

高血圧症状の恐ろしい点を説明してきましたが、自分が高血圧の影響を受けていると自覚できる症状はあるのでしょうか。高血圧のせいで身体の調子が悪くなっていると知ることができれば、早めの対策を取ることができますよね。

 

例えば、風邪を引いてしまったときは、すぐに喉が痛くなったり咳が出たりします。こういった症状を「自覚症状」と呼びますが、このおかげで我々は風邪を引いたことを認識できます。

症状があればすぐに病院にいって、薬の処方を受けて治療できますね!

 

 

 

高血圧の場合は、どのような自覚症状があるのでしょうか?

 

実は、高血圧症状には風邪のような分かりやすい自覚症状がないのです

一般的には高血圧の症状は、頭痛・めまい・肩こり・むくみ・動悸などがあると言われていますが、これらの症状は高血圧に限られません。

 

つまり、高血圧特有の症状といったものは少ないのです。自覚症状がないので、重症化するまで高血圧に気付きません。これが、高血圧が重症化してしまいやすい原因のひとつなのです!

 

結局のところは、日頃から血圧を測る習慣を身に着けておくことが、一番の早期発見方法だということになります。

 

 

 

 

4. おわりに

 

以上が高血圧症状の危険性についての詳細となります。いかがでしたか?

 

今回は恐ろしい内容だったので、不安に駆られてしまったかもしれませんね。しかし、高血圧はその原因を見極めてしっかり対策すれば、確実に改善することが見込める疾患です。

 

若い頃から体調管理に気をつけていれば、将来的に高血圧になる可能性はかなり低くなります。また、もうすでに高血圧になっていたり、重症化してしまっている方でも、これから生活習慣を改善したり、高血圧に役立つ健康食品を摂取することで、少しずつ改善していく可能性はあります。

 

 

高血圧に関する知識を身につけて、厄介な高血圧症状を撃退していきましょう!

 

 

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